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Monday, December 19, 2022

寒波到来、大雪に備え安全な雪下ろし確認 飯山市で:朝日新聞 ... - 朝日新聞デジタル

遠藤和希

 日本海側を中心に強い寒波が到来し、本格的な積雪シーズンを迎えた北信地方の飯山市で19日、雪下ろしの安全対策を紹介する情報交換会が開かれた。長野市の鬼無里地区で安全な雪下ろし方法の普及に取り組む「鬼無里PRIDE(プライド) PROJECT(プロジェクト)」のメンバーが講師役となり、除雪に従事する約30人が、危険が伴う高所での作業など注意すべきポイントについて理解を深めた。

 今回、講師役を務めた「プロジェクト」のメンバーはこれまでも、雪かきのノウハウを泊まりがけで学ぶ「雪かき道場」を開く鬼無里地区住民自治協議会と連携して、安全対策の普及に努めてきた。道場は新潟県の「越後雪かき道場」を参考に立ち上げたという。

 この日は、飯山市役所で長野県職員が雪害事故の状況を説明。また、「プロジェクト」の樋口綾さん(33)は「雪国では高齢者の単独作業やアスファルトの露出面の増加で、業者でも事故が増えている」と注意を促し、「高齢化が進み、自助、共助は限界を迎えつつある。雪が降る前に雪下ろしを誰に依頼するのかなど、家族で話し合って」と呼びかけた。

 その後、メンバーらは市役所の隣で雪下ろし専用のはしごを紹介し、「立てかけるのは75度厳守。屋根の上り下りの時が危ない」「ロープは上る前に屋根から落ちない長さに調整して」などと安全な使い方を説明した。また、命綱となるロープを参加者に結んでもらい、結び方も伝えた。

 シルバー人材センターで雪下ろしに取り組む飯山市の丸山良夫さん(74)は「最近は雪下ろしの依頼も増えて大変になっている。はしごから屋根に降りる際に専用のはしごだと、手かけ棒が付いていてそのまま降りることができて便利だった」と話した。

 県によると、県内の雪下ろし中の事故は2021年度までの5年間に計102件、死者は7人に上る。事故にあった人の6割近くを65歳以上が占める。

 飯山市は、冬に自分たちで自宅の除排雪ができない高齢者などの除雪困難世帯を支える「雪害救助隊」の設立に向けた実証実験として、4人1チームで助けに入る「雪かき支援員」の募集をしている。10月の市長選で初当選した江沢岸生市長が、選挙戦で公約として掲げていた。問い合わせは同市危機管理防災課(0269・67・0721)へ。(遠藤和希)

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