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Saturday, May 18, 2024

<ろんだん佐賀>セキュリティー意識の高さ 安心・安全な地域の証し 航空保安研究者・物理セキュリティー専門家 平川登紀さん ... - 佐賀新聞

航空保安研究者・物理セキュリティー専門家 平川登紀さん 

 先月初めて白石町へ行きました。普段、唐津・伊万里エリアで過ごしているため、有明海側へはほとんど行ったことがありません。金色に輝く大麦畑の横を車で走り、名物の須古寿(す)しをいただき、ムツゴロウを初めて食べ、「道の駅しろいし」でイチゴを買ってきました。というと、プライベート旅のようですが、セキュリティーに関する講演依頼を受けての白石町訪問でした。講演タイトルは『セキュリティ意識の向上を 私がテロリストだったら…狙いは佐賀県』です。

 佐賀県にはテロのターゲットになりやすい場所やイベントがたくさんあるとお伝えしましたが、いきなりテロ対策と言われても「はて?」。何をすればよいのか、どう動けばよいのかとイメージすることは難しいものです。実は、日常生活の中でできるテロ対策ってたくさんあるのです。ちょっとした変化に気づき、意識を変え、テロ対策について学び、そこで得た知識が自分や周りの人を守ることにつながります。だからこそ、テロ対策を考えたことがなかったという人にぜひ知ってほしい、そんな思いで、私は昨年から唐津市・佐賀市・伊万里市などで『私がテロリストだったら…』というこのタイトルで講演や勉強会を開催しています。時間が許す限り呼ばれればどこへでも行きます。今回の白石町訪問は、以前、私の講演を聞いた白石町の方からのお声かけで実現しました。

 講演後、須古寿しランチにお誘いいただきました。皆さんの口からは、「テロなんて考えたこともなかったけれど、SAGA2024があるから」「地域のためにはこの点にも注意したらいいね」「最近こんなことがあったみたいよ」と、普段の食事中にはあまり出てこない話題が聞かれました。知り合い同士が顔を合わせて、のんびりした雰囲気の中でテロ対策について語り合う。自分たちの町のことを自分たちで話し合う、地域の安全・安心にはとても大事なことです。

 私はNECにいた頃、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のセキュリティー構築に関わっていました。オリンピック・パラリンピックの開催国では、交通インフラやスタジアムなどの施設が有形無形の遺産『レガシー』として残ります。ブラジルではオリンピック・パラリンピックで使用したセキュリティー機材を国の治安向上のために再利用するというレガシーを残しました。今年は佐賀県で『SAGA2024』が開催されます。普段よりもセキュリティーに対する意識が高まっているはずです。この高まった意識と学んだ知識をぜひレガシーとして残していきましょう。セキュリティー意識が高い人々が暮らす地域は、そのことがまさに安心・安全な地域である証しだからです。

 今まで考えたことがなかった人が一瞬でもテロ対策について考えるきっかけになればとの思いで、これからもいろんな場所へ伺います。意識と知識が身を守る! 皆さんのところへ行ったときは耳を傾けてください。

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