ボクシング「3150FIGHT」の挑戦的興行、「SURVIVAL」(10日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)の前日計量が9日、大阪市内のKWORLD3ジムで行われた。

2部構成の前半に新設された日本スーパーミドル級王座決定10回戦を実施。日本選手の最年長記録を更新し続ける同級1位の45歳、野中悠樹(渥美)がリミット76・2キロ。対戦相手の同級2位帝尊(たいそん)康輝(30=一力)は76・1キロでクリアした。

野中は「今回が50戦目となるが、こんな舞台を用意してもらってありがたい。最高の形で勝利を収めたい」と衰え知らずの意欲をみなぎらせた。

昨年7月にWBOアジアパシフィック・ミドル級王座3度目の防衛に失敗した。2階級下、日本ウエルター級7位だった能嶋宏弥(薬師寺)に6回1分1秒TKO負けでベルトを失った。「2階級下でノーランカー。周囲は楽勝ムードだったが、そういう時こそ危ない。案の定、ボコボコにやられました」。ただ、「これで辞める選択肢はなかった」と心は折れなかった。

「世界の頂点に立つやつはどれだけ強いのか。世界戦の舞台に立ちたいと、それだけを思って頑張ってきた。今回、勝っても世界どうこうとならないのは分かっている。でも、可能性がある限り、それを突き詰めていきたい」

そんな野中を帝尊はリスペクトの思いをこめて迎え撃つ。「自分のキャリアの中で一番注目される大きな舞台。初代王者になる試合の相手が野中さんでよかった。野中さんだから(練習を)頑張ってこられた」。

亀田興毅ファウンダー(35)は野中を「40歳を超えても頑張るのはすごい。アマ(尼崎)のフォアマンやね」とたたえる一方、「リングの上は残酷やから。勝つか負けるしかない。その生きざまを2人には見せてほしい」と期待した。