サッカーJ2水戸ホーリーホックは20日、J1昇格の基準を満たす収容人数15000人規模の新スタジアム建設計画を発表した。ホームタウンの茨城県央、県北15市町村内で2028年の完成を目指す。(長崎高大)
チームは現在、ケーズデンキスタジアム水戸(水戸市)を本拠地にしている。収容人数は最大一万二千人で、J1基準の収容15000人にとどいていない。J2で上位になっても昇格できない状況だ。
このため19年11月に新スタジアム構想が打ち出された。ところが新型コロナウイルス感染拡大の影響で、公式戦が中止になったり、再開後も観客数を制限したりした。経営に大きな打撃を受け、立て直しを優先せざるを得なくなった。
第三者割当増資やクラウドファンディングで資金を調達して経営危機を回避。観客動員はいまだピーク時の半数に留まるが、広告協賛料などの増加で今季の事業収入は一八年度の1.5倍の9.5億円超に達した。スタジアム構想は昨年夏から再始動した。
計画では、J2の試合がある年間30〜40日以外にも集客できる施設を設ける方針。会員制の農業体験施設やスポーツを学ぶ教育機関の併設、地元農家が出店する「マルシェ」の開催などを検討している。
建設候補地は、交通利便性などを考慮しながら15市町村から水戸市を含む複数カ所に絞り込んだという。県庁で記者会見した小島耕社長は「最終選定の段階に来ている。できるだけ早く、来年度中には発表したい」と見通しを示した。
建設費は少なくとも100億円規模を見込む。行政の資金に頼らない「民設民営方式」を掲げており、小島社長は「事業収入が10億円ほどのクラブ単独での建設が困難なことは事実。特定目的会社の設立など、建設スキーム(枠組み)は考えていきたい」と説明した。
チームは今季、1試合を残した現時点でリーグ22チーム中14位。21年度は10位、20年度は9位、19年度は7位だった。
スタジアムなどの条件を満たし、6位以内ならJ1昇格の可能性がある。小島社長は「遠くない未来にJ1昇格の機会が来ると思っている。その時のために、新スタジアム設置の機運を再度盛り上げていきたい」と意気込んだ。
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