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Tuesday, December 27, 2022

カギは「自分ごと化」。安全な社会を実現するために企業と生活者に ... - MASHING UP

私たちの日常生活や経済成長、その全ての土台となってくるのが「社会の安全」だ。誰もが安全で安心できるまちづくりを実現するために、今企業、そして生活者にはどのような視点が求められているのだろう。

2022年11月8日〜14日の6日間、カンファレンスや体験プログラムを実施する渋谷アイデア会議「SOCIAL INNOVATION WEEK 2022」が開催された。同カンファレンスの中で行われたセッション「SAFETY FIRST―安全な社会って一体どう作るの?」から、社会全体が「安心・安全な社会」を実現するためのヒントを探る。

安心・安全な社会の実現は未来に向けたミッション

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(左から)イーデザイン損害保険 CX推進部 お客さま体験統括の田屋和美さん、メディアジーン代表取締役CEOの今田素子、mederi 代表取締役の坂梨亜里咲さん。イーデザイン損害保険 CMOの友澤大輔さんがモデレーターを務めた。

スピーカーは、イーデザイン損害保険 CX推進部 お客さま体験統括の田屋和美さん、mederi 代表取締役の坂梨亜里咲さんとメディアジーン代表取締役CEOの今田素子。イーデザイン損害保険 CMOの友澤大輔さんのモデレーションのもと、企業、起業家そしてメディアそれぞれの視点から話し合った。まず、「安全な社会」とはどのようなものだろう。

イーデザイン損害保険が考える安全な社会とは、「事故のない世界」そのもの

「自動車保険会社は事故が起きた時に必要とされますが、そもそも誰も交通事故にあいたくないはず。事故のない社会そのものを実現するのが、我々のミッションです」(田屋さん)

同社は、事故のない世界を目指して地方自治体と共創プロジェクトを実施、交通環境の課題解決をサポートしている。2021年には、神戸市立科学技術高校の生徒によるプロジェクトに寄付を行った。渋滞・路上駐⾞のない安全な街を⽬指し、AIカメラとTwitterを連動させ、夜景スポットである摩耶山掬星台の渋滞状況を自動配信するという試みだ。

また、オンライン診療のみで低用量ピルを処方する「メデリピル」を運営する坂梨さんは、女性に寄り添った視点で安全な社会のイメージを語った。

“安全衛生”が保たれている社会に安心・安全というイメージを持ちます。具体的には、月経・妊娠・出産・閉経といった女性特有の健康課題に加え、男性も含めた更年期といった体調の変化や不調など、皆が男女の体の違いをしっかりと理解していることです」(坂梨さん)

さらに、「安全な社会にはダイバーシティ&インクルージョンの視点が大切。メディアには社会を良くする大きな責任がある」と、今田。

正しい知識を得ることが、企業の心理的安全性を高める

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「安心・安全な社会には、“心理的安全性”の高い企業の存在も必要」という意見も飛び出した。心理的安全性とは、組織の中で自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態を指す。

職場の心理的安全性を担保するには、どのようなアクションが有効なのだろう。

「会社組織はどうしても縦割り構造になるので、人の視点が“点”になります。社内で新しい取り組みやプロジェクトをすすめる時、特に周囲の『負の感情』でハレーションが起きてしまう。それを回避するために、指針を示しながらとにかく根気よく話し続けます」(田屋さん)

また、心理的安全性が保たれている組織では、個人がこれまでなら「仕方がない」と我慢していた不調も周囲にシェアしやすくなるだろう。その点からも、心理的安全性は個人の不調を予防すること、さらには誰もが心地よく働ける環境づくりにもつながるはず。

今後、このような問題提起を労働環境の改善に落とし込んでいく必要がありそうだ。

「私たちは、各企業の男性社員向けに、生理に関する講座を提供しています。女性の身体について知ってもらうことで、生理休暇より一歩踏み込んだ“生理ケア”導入の一歩になります。正しい知識を得ることが、企業の心理的安全性を高めると期待しています」(坂梨さん)

今田も「体の不調は何よりつらく、仕事のパフォーマンスにも影響します。社内のルールや制度と個人の最適化の線引きはとても難しい。ですが、どういう状態ならば仕事がやりやすく、心配がないのかを常に考え続けています」と語った。

大事なことは、安全な社会を 「自分ごと化」すること

イーデザイン損害保険は、2022年1月からデータを活用した事故削減の取り組み「SafeDriveWith」プロジェクトとして、渋谷区との連携をスタートした。渋谷区内の危険個所を見える化し、交通事故の予防を目指すというものだ。

日本の文化発信基地である渋谷だからこそできる、安全・安心な社会の実現に向けの取り組みとは。

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「これから世の中を作っていく若い世代に正しい情報を伝えたい。若者たちが適切な情報を得て、当事者意識を持って世の中に広めていってほしい。これは、渋谷だからできることではないでしょうか」(田屋さん)

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「渋谷区が率先していい方向を向いていると、『渋谷もやっているならうちもやっていこう』と後が続きやすいのではないでしょうか。ぜひメディアを活用して、大きく発信していただけたら。本当に大事なのは、一人ひとりが社会課題を“自分ごと化”して捉えること。自分にも社会を変えられるんだという思いで、みんなで安全な社会をつくっていけるといいですね」(今田)

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渋谷区は妊娠・出産のサポートがとても充実しています。同様に、未婚女性に向けてのヘルスケアサポートも手厚くなればうれしいですね。自分一人が声をあげても何も変わらないと思いがちですが、声をあげることが誰かの安全につながることもあります。ぜひ、臆することなく発してください」(坂梨さん)

最後に、「安全というのは自分から一番遠そうに思えますが、実は身近なこと。周りに目を配ると改善できることがたくさんあります。このセッションがアクションのきっかけになれば」と友澤さんが締めくくった。

まずは、自分へ「安全な社会ってどんなもの?」と問いかけてみてはどうだろうか。それが、実現への小さな一歩になるかもしれない。

「SAFETY FIRST 安全な社会って一体どう作るの?」アーカイブ動画はこちら

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画像提供/SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2022

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