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Friday, June 24, 2022

2021年度日本一安全なクルマの称号は伊達じゃない!? 日本車には珍しくキャラの立ったレガシィアウトバックの魅力とは? - BestCarWeb


 国土交通省は今年5月25日、自動車の安全性能を評価、公表する自動車アセスメントで最も安全性の高い2021年度のモデルにレガシィアウトバックを選出した。

 現在、スバルブランドを大きく変えた「レガシィ」の名を受け継ぐ唯一のモデルだが、グローバル……特に北米では現在も絶対的なエースである。日本市場ではこれまでのレガシィツーリングワゴンのキャラクターをレヴォーグが受け継いだことで脇役となったが、「あの居住性が欲しい」、「あのゆとりが欲しい」、「あのプレステージ性が欲しい」と言うユーザーが一定数存在。

 絶対的な台数は少ないものの、今もスバルのラインナップに欠かすことのできない一台である。今回はそんなアウトバックの魅力について検証していきたい。

文/山本シンヤ、写真/スバル、佐藤正勝

【画像ギャラリー】やっぱり「レガシィ」派に贈る、写真で見る「レガシィアウトバック」の魅力!!(22枚)

■北米でももともとは苦肉の策として登場

 アウトバックはフレーム付きの本格SUVを持っていなかったスバルが、北米市場での拡販のために1994年に2代目レガシィツーリングワゴン(BG系)をベースにSUV化させたモデルとして登場。

1994年に北米で発売された初代「アウトバック」。日本では1995年にレガシィ「グランドワゴン」として発売され、その後「ランカスター」と改名し「アウトバック」となったのは2003年のBP型から

 導入当初はある意味「苦肉の策」だったが、「乗用車の走り」と「SUVの悪路走破性」の両立は高く市場から評価された。その後、世代を重ねるごとにステーションワゴンを超える人気を獲得。

 現在は弟分の「フォレスター」、末っ子の「XV」、さらに3列シートモデルの「アセント」とともにスバルのクロスオーバーシリーズをけん引している。

■日本でのアウトバックの立ち位置はどうだったか

 日本ではどうか? 北米導入の1年後となる1995年に「レガシィグランドワゴン」として登場。その後、1997年に「レガシィランカスターに改名(2002年まで)」と、北米とは別のネーミングが与えられていたが、4代目(BP系)をベースにするモデルから世界統一となる「レガシィアウトバック」に。

2004年に発売されたレガシィアウトバック「L.L.Bean EDITION」。4代目のBP型は3ナンバー化と徹底した軽量化でレガシィの最高傑作と評されいる

 エンジンはターボ系が主のステーションワゴン系に対して、自然吸気……それも大排気量(スバルのなかでは)が中心で、3代目(BH系)をベースにするモデルからトップモデルに水平対向6気筒を設定。さらにスバルの運転支援システム「アイサイト」のご先祖様と言ってもいい「ADA(アクティブ・ドライビング・アシスト)」の初採用など、日本ではツーリングワゴンに対して上級のキャラクターが与えられていた。

 その後、レガシィは6代目(BS系)でツーリングワゴンが廃止され、レガシィアウトバックのみのラインナップに……。この判断には賛否はあったものの、筆者はアウトバックとしてのキャラクターはより先鋭化されたと思っている。

 そして、現行モデルはレガシィとしては7代目、アウトバックとしては6代目となる。日本向けは北米モデルに遅れること2年後となる2021年に登場。確かに北米優先で日本は後回し……とも言えるが、日本が蔑ろになっているわけではない。

■2年遅れで導入された日本版アウトバックの中身

北米デビューから2年遅れの2021年10月に国内デビューしたレガシィアウトバック。日本仕様はX-BREAK EX(左)とLIMITED EX(右)の2グレードをラインナップ

 その理由はメカニズムを見るとわかる。一見、同じアウトバックだが仕向地向けでパワートレーンとアイサイトは異なる。例えば、北米仕様は2.4Lターボ&2.5LNA/Ver3+アイサイトドライバーアシストテクノロジー(2023モデルより)、欧州をはじめとするほかの海外仕様は2.5LNA/新世代アイサイト+ツーリングアシストなのに対して、日本仕様は1.8Lターボ/新世代アイサイト+高度運転支援(=アイサイトX)」と、スバルの最新のユニットの組み合わせなのだ。

 エクステリアはキープコンセプトだが、実車を日の光の下で見てみると立体感のある造形で、より筋肉質でたくましさがアップしているのがよくわかる。実は社内では「メカニズムを刷新したので、デザインも大きく変えるべきでは?」と言う議論もあったと言うが、最終的には「変化のための変化」ではなく、「ユーザーの使われ方に対して考えるべき」と大きな変更を行なわなかったそうだ。

 デザインイメージは「トレッキングシューズ」で、前後バンパーやクラッディングなどはアウトバックらしさが「より大胆に」表現。

 グレードによってキャラが異なり、「リミテッド」はメッキ加飾や切削&ダークメタリック塗装のアルミホイール、クロスバービルトインタイプのルーフレールなどによりプレステージ性を引き上げたコーディネイト。

 一方、「Xブレイク」はブラック塗装の加飾やダークメタリック塗装のアルミホイール、ラダータイプのルーフレールなどにより道具感が高められたコーディネイトだ。

次ページは : ■すべての乗員が快適に過ごせる空間設計

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