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Saturday, April 16, 2022

小型電動車新たな足 観光、日常生活低速で安全 陸前高田市30日運行開始 - 読売新聞オンライン

 陸前高田市は30日から、低速で走る小型電動車「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」を市中心部で運行する。観光施設や商業施設をつなぐ新たな足として、観光客や住民に役立ててもらうのが狙いだ。16日には運行開始に先立ち、市内で出初め式が行われた。

 グリスロは時速20キロ未満の低速で安全な上、二酸化炭素を排出しないため、環境にも優しい。窓はないが、透明のシートで風雨を防げる。国土交通省が活用を推進しており、全国で導入が進んでいる。

 同市では近年、中心部に観光施設が次々と開業する一方、JR陸前高田駅と各施設を結ぶ公共交通網が乏しいのが課題だった。解決策として、市は2020年、「道の駅高田松原」周辺でグリスロの実証運行を実施。昨年度には6人乗りの車両2台を約1000万円で購入した。

 運行コースは、観光客が多く見込まれる土日祝日と平日で切り分ける。土日祝日には、「道の駅高田松原」や「陸前高田発酵パーク CAMOCYシー 」など観光施設を結ぶ路線を1日14便、約30分間隔で運行。運賃は500円で1日乗り放題とする。

 平日は移動手段を持たない地元住民の利用を想定し、高田、気仙両町の災害公営住宅と、「アバッセたかた」や「イオンスーパーセンター」など商業施設をつなぐ2路線。1時間ごとに1日各5便走らせ、運賃は100円。途中、市役所や市営団地で充電しながら周回する。

 16日にアバッセたかたで開かれた出初め式には、地元関係者ら約30人が出席した。住民の試乗も行われ、同市高田町の70歳代女性は「思ったより静かで、乗り心地がよかった」と話した。市の委託を受け運行する一般社団法人「陸前高田グリーンスローモビリティ」の小出浩平代表理事は「皆さんに愛される存在に育てていきたい」と語った。

 同法人は、市民と市内に通勤通学している人を対象に、車両2台の愛称を募集している。応募はメールやファクスなどで受け付け、1人1回まで。採用者にはグリスロに1年間無料で乗車できる年間パスポートが贈られる。問い合わせは、同法人事務局(0192・53・2612)へ。

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