【リビウ=共同】突如、避難を促す空襲警報が鳴り響き、おびえる人々が慌てて建物に逃げ込んだ。ポーランド国境に近いウクライナ西部リビウ。二十五、二十六日と連日警報サイレンが響いた。「安全な場所はなくなった」。ロシア軍が迫る首都キエフなどと比べて安全とみられていた古都にも不穏な空気が漂い、隣国への脱出を目指す住民もいた。
二十五日正午すぎのリビウ中心部。サイレンが鳴り響き、異常を告げるような重々しい声色のウクライナ語のアナウンスが流れた。直後に通訳の女性からスマートフォンにメッセージが届いた。「聞こえた? 今すぐ建物内に入って」
急いで近くにあったホテルに身を隠した。緊張した様子の人々が続々と集まってきた。「すぐにもポーランドに避難したいが車がない。リビウにとどまるにしてもホテルもない」。キエフから二十五日にリビウに着いたばかりというドイツメディアの女性記者が疲れた表情を浮かべた。
中心部にある建物内の地下深くに設置されたシェルター。約四十五平方メートルの空間に三十人ほどが身を潜める。「これはロシア対世界の戦争だ」。出版社経営のビクトル・クルグロフさん(52)が力を込めた。自身はウクライナ...
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