［３０日 ロイター］ - 国連安全保障理事会は３０日、アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンに対し、出国を希望する人の安全な移動を認めるよう求める決議案を賛成多数で採択した。ただ、フランスのマクロン大統領が先に言及した安全地帯の設置は盛り込まれなかった。
１５理事国のうち１３カ国が賛成し、中国とロシアは棄権した。
決議は人道的アクセスの維持や人権の保護、包摂的な権力分担、テロとの戦いの重要性も強調した。
米軍は３０日、アフガニスタンからの撤収を完了させた。これにより、２００１年の同時多発攻撃をきっかけに始まった約２０年に及ぶ戦争が終結した。
マクロン大統領は２９日、アフガンの首都カブールに出国希望者の安全な移動を可能にするセーフゾーン（安全地帯）を設置するための国連決議案を仏英独の３カ国が策定していると明らかにしていた。
ただ、採択された決議に安全地帯への言及はなかった。代わりに、タリバンが「アフガン人と全ての外国人のアフガンからの安全で秩序ある出国に関する」合意を守るよう「期待する」と記された。タリバンが安全な出国を認めなかった場合などの制裁措置には触れなかった。
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