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Monday, November 30, 2020

メジャー想定の数字クリアは巨人菅野だけ 有原、沢村は生き残れるか【大慈彌功コラム】 - 中日スポーツ・東京中日スポーツ

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11月5日、ソフトバンク戦で8回表2死二塁、代打デスパイネを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるロッテ沢村

11月5日、ソフトバンク戦で8回表2死二塁、代打デスパイネを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるロッテ沢村

  • 11月5日、ソフトバンク戦で8回表2死二塁、代打デスパイネを空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるロッテ沢村

 昨年来、メジャー挑戦希望を表明したNPBの5選手について、私は5、6月のコラムで最低限の指標となるシーズンの数字を示した。日本ハムの有原航平投手(28)と西川遥輝外野手(28)、ロッテの石川歩投手(32)、DeNAの山崎康晃投手(28)、そして条件付きながら巨人の菅野智之投手(31)。残念ながら、その指標をクリアしたのは菅野1人だった。

 有原はポスティング申請をした。至極単純な比較ではあるが、同じ先発投手の前田健太の日本での通算防御率は2・39、メジャーでは同3・75。田中将大はそれぞれ2・30と3・74だ。ともに1・4前後悪化している。有原の日本での通算防御率は3・74である。

 私が何を言わんとしているか、読者の方はお分かりだろう。もちろん数字だけが判断材料ではないが、特筆する球種もないので非常に厳しい状況である。メジャーでは6イニング3点、防御率4・50以内に抑えれば合格点とされる。クリアするための変化として、縫い目に指をかける変化球の切れが増すことが望まれる。メジャー公認球は縫い目が高く、前田の場合は切れが鋭くなった。

 中大時代から注目をしていた沢村拓一投手(32)が、FAとして米市場に出るとは思いもしなかった。2018年の防御率は4・64、今季前半の巨人在籍時は6・08と苦しんでいた。

 環境の変化か、ロッテに移籍してからは防御率1・71と数字的に見れば合格点である。そんな沢村が、また有原も、市場に出て行く決断ができたのはなぜか。思うに、代理人の下調べの感触が良かったのかもしれない。

 ただ、沢村の球速は、メジャーの中継ぎ陣に入ればごく平均。指でボールを挟む高速スプリットは確かに素晴らしいが、制球には疑問が残る。メジャーで生き残るには、滑りやすい公認球を操れるようにならなければならない。

 沢村を迎えるチームの首脳陣は、僅差で緊迫した場面での起用は避けるべきだろう。ブルージェイズの山口俊投手(33)がメジャー初登板、そして2戦目と、1点も許すことができない状況で起用され、失敗。それにめげていては生き残れない世界だが、尾を引いたように思われる。
  ◇  ◇  ◇
 ▼大慈彌功(おおじみ・いさお) 元太平洋クラブ(現西武)捕手。ロッテでバレンタイン監督の通訳を務め、1997年からは同監督が指揮を執ったニューヨーク・メッツで日本駐在スカウトに転身。ドジャース、アストロズと渡り歩き、昨年までフィリーズの環太平洋担当部長を務めた。

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