欧州連合（ＥＵ）が２６─２７日の首脳会議で、パレスチナ自治区ガザ（写真）への支援物資が必要とする人々に安全に届くようにするため、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突の「人道的な一時停止」を呼びかける声明を出す。１６日撮影（２０２３年 ロイター/Amir Cohen）
[ブリュッセル ２３日 ロイター] - 欧州連合（ＥＵ）が２６─２７日の首脳会議で、パレスチナ自治区ガザへの支援物資が必要とする人々に安全に届くようにするため、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突の「人道的な一時停止」を呼びかける声明を出す。ロイターが閲覧した草案で分かった。
ＥＵ当局者によると、戦闘の一時停止や停戦の要請はイスラエルの自衛権を制限すると見られかねないとして一部の国々が難色を示しているため、草案は首脳会談までに変更される可能性がある。
草案には「ＥＵ理事会は安全な人道的アクセスと必要な人々への援助を可能にするため、人道的な一時停止を求めるグテレス国連事務総長の呼びかけを支持する」と記載。「ＥＵは地域のパートナーと緊密に協力し、民間人を保護し、安全を求める人々や支援を提供しようとする人々を支援し、食糧や水、医療、燃料、避難所へのアクセスを容易にする。いかなる前提条件もなしに全ての人質を直ちに解放する必要性を改めて表明する」とも記した。
戦闘がより広範な中東紛争に激化するのを防ぐ必要性も強調し、「この点でパレスチナ自治政府を含めたパートナーと協力する」と盛り込んだ。
草案では、ＥＵ首脳はイスラエルとパレスチナが共存する「２国家解決」の実現に向けた協議の再開に貢献する用意があり、エジプトが提案した包括的和平サミットのイニシアチブを歓迎するとも表明した。
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